かき氷で一息「夏氷の日」蒸し暑い東京の夏・・・春秋 八葉蓮華

 ジョン・ルース大使が着任するまで在京米大使館で臨時代理大使を務めるジム・ズムワルト氏は、1970年代に駒場東邦高校に留学した。蒸し暑い東京の夏。ぐったりしたジム少年を生き返らせてくれたものがあった。かき氷だった。

 いまでこそ日本料理は国際化し、世界の主要都市には日本レストランがある。かき氷を出す店もあるだろう。30年以上前はそうではなかった。青地に赤で「氷」と大書した幟(のぼり)が翻る店があり、サンディエゴから東京にやってきた高校生は、初めてかき氷を味わう。「クールジャパン」(かっこいい日本)を感じた。

 日本からの移民が伝えたのだろう、ハワイでは昔からかき氷が食べられた。ハワイ育ちのオバマ大統領も少年時代から、あの冷たい舌触りを知っていた。大統領選挙さなかの昨年夏にハワイで休暇を過ごした時、ふたりの娘さんを連れ、かき氷を食べに行った。就任から半年が過ぎ、オバマ人気にも陰りが見える。

 ワシントン・ポストとABCテレビとの合同世論調査によると、7月の支持率は59%。初めて6割を切った。ワシントンの夏も蒸し暑い。かき氷で一息入れたいところだろうか。きょうは夏氷の日。かき氷ではなく夏氷なのは、725を「ナツゴ」と読むかららしい。「かき氷せりせりとあり銀座の昼」(伊藤敬子)

春秋 日本経済新聞 7/25
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