2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ラスト・ブレス・・・

8000メートルで酸素がなければ人間は3分で気絶し10分で死ぬ。高山病の肺水腫・脳浮腫の治療法は「1にも下山、2にも下山、3、4がなくて5に下山」しかない。極限でどう死に至るかを描く小説「ラスト・ブレス」の一編にこうある。▼先月、三浦雄一郎さんは2度目…

カネ自体が病んでいる・・・

「カネ自体が病んでいる」。野村証券会長だった田淵節也氏がつぶやいた一言が忘れられない。バブルの兆候が出始めた1980年代半ばだった。突き放した口調に違和感を覚えたが、彼の言の通り、日本経済は狂乱の渦に突き進んだ。▼田淵氏が率いる野村証券は金融ガ…

諫早湾干拓20年・・・

独立行政法人の科学技術振興機構が「失敗百選」というホームページを無料公開している。技術者間で事故や失敗の教訓を共有するのが本来の目的だが、平易な文章と図解は門外漢でも十分読める。タイタニック号や日航ジャンボ機墜落などの閲覧者数が多い。 ▼こ…

「三河一色産」

伊勢湾台風とウナギ。何やら判じ物めくが、両者には深いかかわりがある。およそ半世紀の昔、愛知県一色町はこの台風で大きな被害を受けた。災難を逆手に取り、水浸しの農地を養殖池に転じて本格的なウナギ生産に乗り出したのだ。▼作戦が当たって、一色ウナギ…

「茅の輪」

天神さまといえば菅原道真の異名で、天神さまを祭る神社の天満宮をそう呼んだりもする。6月26日は、「道真は死んで天神になった」そう人々に信じ込ませる天変が起きた日だ。天皇が住む清涼殿に雷が落ち死人が出たのである。▼流刑にも等しい左遷の地で恨みを…

クールビズ・・・

奇妙な光景である。町村信孝官房長官ら閣僚たちがネクタイをはずし、クールビズの服装をしているのに福田康夫首相だけがネクタイを締めている映像を見るたび、そう思う。確かに、ことしの6月は例年ほど暑くないのかもしれない。 ▼クールビズは、温暖化ガス排…

天晴れ!・・・

6月もあと1週間。この半年を代表する字といえば「天」だろう。人が手足を広げた「大」に大きな頭をつけ、もとは人の頭部を表した字だ(白川静著「字通」)。次第に空や神聖なものの意にもなったというが、その立派な字が泣きべそをかいた半年だった。 ▼「…

「平和の礎」・・・

那覇の国際通りには日本中の中高生が集まってくる。修学旅行で沖縄を訪れる本土の若者たちだ。お土産を物色し、アイスクリームを手にそぞろ歩き、じつに屈託がない。県のまとめではその数は年間44万人。10年前の2倍に上る。 ▼日本修学旅行協会に尋ねてみると…

観光案内所・・・

いよいよ夏が来た。そう感じるのは、東京駅で大きな荷物を抱え、行き先に迷う外国人を大勢見かけるときだ。初めて日本を訪れ成田から首都・東京入り。そんな観光客に、拡張続きの東京駅は分かりにくい。忙しそうな改札係に外国語で質問もしにくかろう。▼本来…

今日は夏至・・・

「ワインレッドの詩人は夏至を予感しながら/野の草木にやどる/精霊と化す」。田村隆一の詩「ワインレッドの夏至」の一節だ。超現実派詩人・西脇順三郎への賛歌で、初めて買った順三郎詩集の印象深い表紙の色を題にとっている。▼詩には順三郎の詩句「また脊…

不滅の記録・・・

江戸初期の岡山藩主・池田光政があるとき、近ごろの自分に大きな過ちはないか家臣に尋ねた。諫言(かんげん)を求めてのことである。これに泉八右衛門がズバリ答えた。「恐れながら、それが嫌にて候」。光政、その場は顔色を変え席を立った。▼が、翌日になる…

連想ゲーム・・・

始まりは連合国軍総司令部が発した1本の指令だった。終戦から4年たった昭和24年の8月。GHQの「露店撤廃令」は、秋葉原の周辺の路上で真空管などラジオ部品を売っていた約50軒の電器商にとって、文字通り電撃だった。▼露天商はほとんどが復員兵である。…

未知の活断層・・・

東北日本を東西に分けてそびえる奥羽脊梁(せきりょう)山脈。それに連なる栗駒山(岩手県側では須川岳)は、山塊が崩壊するほど強く揺さぶられた。分厚い火山灰の下に隠れていた未知の断層が、M7.2という内陸直下型では最大級の地震を起こした、とみられて…

その3

練習八葉蓮華その3 八葉蓮華 hachiyorenge

その2

練習八葉蓮華 その2はちようれんげ

その1

練習 八葉蓮華 その1