観光庁「経営によく効く休暇」雇用、金銭的のゆとりまで失わぬように・・・春秋 八葉蓮華

 シルバーウイークと称する5連休が来週末から始まる。今なお計画を立てていない人に向け「まだ間に合う、××の旅」などとうたう旅行会社の広告が目立つ。不況にインフルエンザと、振るわなかった売り上げを取り返そうと懸命だ。

 実際、日本人の旅行消費は国内も海外も縮小気味。理由の1つは勤め人の休みが少ないから。そう考えた観光庁が「経営によく効く休暇」と題した冊子を作成した。社員に多めの休暇を与え、それが経営にもいい影響を与えたという企業30社を実名入りで紹介する。広く産業界のお手本にしてもらおうとの狙いだ。

 休暇の申請者を本人から職場のリーダーに変えお墨付きを与えただけで取得が増えた例はアイデア賞か。別の会社は肩代わりを仲間に頼みやすいよう、ふだんから社内の風通しを良くする。「金銭的報酬より時間的報酬をあげようというのが取り組みの出発点」。ある創業者の言葉だ。これも1つの考え方だろう。

 使い道は遊びだけではない。自己研さんあり、育児あり。本業の充実や離職率の低下にもつながる。休むから業績がいいのか、その逆かは定かではないが、人を大事にする経営がマイナスに働くことはなかろう。業績が下がる。雇用が危ない。そんな時こそ皆で一休みしてはいかが。心のゆとりまで失わぬように。

春秋 日本経済新聞 9/12
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